【総括】
最終成績:4-4
当たったデッキは以下の通り。
× ANT
○ EvaGreen
○ GW-Stoneforge
× NewHorizons
× GW-Stoneforge
○ WUB-Stoneforge
× Stoneforge-Fearies
○ Zoo
日本の中心あたりに位置するというアクセスの良さに加えて、実質、一般プレイヤーが
楽しめる最後のプロツアーということで日曜のレガシートーナメントにも相当数の
プレイヤーが参加することが予想された。そして実際に蓋を開けてみると参加者は3日間を
通したパブリックイベントで最大を誇る158名、文句なしの8回戦。
これまでの経験上、こういった大型イベントではメタデッキは確かに多いものの、
それ以上にいわゆるローグ勢の存在が無視できないほどに大きく、そのため
サイドボードにはある程度の“丸さ”が求められる・・・というのが定説だった。
が、上の成績からも分かるように今回は上から下までどこを見ても石鍛冶の海という
予想外のメタ分布である意味非常に偏った環境だったといえる。
先週の反省でこのようなことを書いた。
『正しい構築で10回大会に臨み3-4を5回、4-3を5回という無難な成績を狙うか、
それとも頭のネジの外れた構築で10回大会に臨み6-1を2回、1-6を8回という冒険に出るか』
この認識の元、今回は正しい構築で大会に臨み、自身で予想した通り予定調和の
4-4という成績でPT名古屋は終戦を迎えた。なんという安定感。
【反省】
R1のANT戦。いきなりメタから切ったはずのコンボを踏んでしまうなんて不運だったね!
HAHAHA・・・HAHAHA・・・HAHAHA・・・とは言うものの、8回戦もやれば必ずどこかで
コンボは踏むだろうな、と予想はしていたのでこれは仕方ない。男の子は泣かない。
R4のNewHorizons戦。まずはG1をいくつかのブロックに分けて考察する
①後手スタート
②ゴブリンの従僕→聖遺の騎士2体で通せんぼ
③霊気の薬瓶
④精神を刻む者、ジェイス
⑤巣穴の煽動者
⑥ゴブリンの首謀者(煽動者、戦争司令官、酋長、焼却者、)
⑦梅澤の十手
⑧2発目の焼却者→もみ消し
⑨剣を鋤に
まず、①についてだが、仮にこちらが先手だった場合、相手はマリガンしていたと
思われるので考慮しない。②は苦しいが続く③や基本地形での強固なマナ基盤の構築が
しっかりできていたので、この時点ではまだ十分逆転の芽はある。厳しいのは④。
膠着状態での聖遺+ジェイスはこちらに無理なアタックを強いるという点で非常に辛い。
だが、ここで相手が従僕をバウンスして攻めに来たのが幸いした。正直、従来までの
ゴブリンであればこれで8割方詰みだが、今回は散々調整に調整を重ねた結果が
出たのか、これを瓶からの⑤でかわし続く⑥で反撃の狼煙を上げることに成功する。
だが相手の動きがとにかく強く⑦で即座にマウントを取り返しにくる。
これを焼却者でどうにかするつもりだった・・・んだけどなぁ・・⑧!
これで相当苦しい状況に追い込まれてしまい、最後にハンド0から駄目押しの⑨・・・
こちらは常に90以上の動きをしていたのだが相手はゲームの最初から最後まで
95点くらいの動きで完走しきってしまった。無念。
次にG2について。1ターン目はつまづく前提でやる必要があるので初手には追加の瓶や
従僕、もしくは悪知恵、非業の死といった有効打があることは絶対条件である。
したがってG2の動きもゴブリンとしては相当強いものだった。相手はというと、初手に
青マナがなく土地が森と平地ということでゲーム中盤あたりにきて相手初手のキープを
【つまづき、剣鋤、タルモ、聖遺、平地、森、不毛】と予想した。渦巻く知識や思案で
カウンターを探しにいかれることは無いし、タルモ連打、聖遺ということから残りのハンドは
白除去だと思ったんだがぁ・・・無情にもWill。相手のプレイングが上手かったことに加えて
引きが天牌だったので負けてしまった。こちらもメタに合ったデッキ構成や恵まれた初手の
おかげで2ゲームともゴブリンというデッキの性能を限界まで引き出して現環境における
90点以上の回りをしたのだが・・・ゴブリンの限界を垣間見た。
R5について。G1。十手は予想されていたことなので文句は言わない。都合良くトップした
ブリキで問題なく対処できたしね。続く破片は苦しいものの、なんとか
司令官+キキジキまで繋げて延命するが、あえなくトップから降ってきた剣を鋤きにでGG。
この試合はR4と同じくゴブリンとしては相当キていた流れだったが、
何が問題だったかと考えると・・・挙げられるのはやはり翼の破片っ…!
あの破片がもぎ取ってしまった……!追い詰められながらもギリギリの所で手に
引っ掛けた逆転…勝利の可能性を…
G2。これはG1以上に深刻で相手は序盤戦で極楽鳥と教主をそれぞれチャンプに
回しているので実質ダブマリ状態。こちらはまたしても従僕に煽動者と続ける相当強い回り。
何が試合のキーとなったのかと考えると、残念ながらただ単純に相手の引きがまたしても
スーパーサイヤ人だったことと1枚1枚のカードパワーの差が違いすぎたことか。
緑白というカラーコンビネーションの性質上、肉弾戦にはめっぽう強いので仕方ないといえば
仕方ないのかもしれないが、1マナ生物でこちらの足を止めてかつ淀みなく土地を
伸ばした上でスラーン→十手+エルズペス+火と氷の剣とかw
流石にほんとマジでもう無理です勘弁して下さい・・・(´;ω;`)
しかも最終的に試合は石鍛冶でサーチしてきた殴打頭蓋は使うまでもなく終了・・・
R4に続いてまたしてもゴブリンの限界を思い知らされた。
R7について。G1は従僕→つまづき、煽動者→Willという囮によって無事に3ターン目に
悪知恵+薬瓶という必勝パターンを作ることに成功したまではよかったのだが―――
石鍛冶からの殴打頭蓋が鬼門となった。勿論、今回はブリキをメインに据えているので
対処はできるのだが、殴打頭蓋のハンドに引っ込む性質と相まってそれこそ首謀者を囮に
差し出すという多大な犠牲を払わなければこれに対処できなかった。それが原因で
第二陣の変形者からの二枚目の装備品に対抗するだけの余力は既に残されておらず。
G2もやはり殴打頭蓋にしてやられてしまった。4/4というボディに警戒、絆魂。これだけなら
まだ何とかなるも、またしても『ハンドに戻る』という厄介な能力のせいで対処に手間取って
しまいそれが元で後手後手に回らざるをえなくなり、変形者に押し切られてしまった。
両ゲームを通して殴打頭蓋にしてやられてしまった。ぐぬぬ・・・・・・
というわけで、今回の大会での負けは
甲:相性差で負けた・・・・・・・・・・・・・・・1回
乙:石鍛冶(殴打頭蓋)に負けた・・・・・・・・・1回
丙:デッ性能を限界まで引き出した末に力負け・・・2回
以上の3パターンにはっきり別れた。甲については散々述べたように仕方ないので
割り切る。乙について。今回のデッキ構成は先週の反省を生かしてまずメインの
群集追いをブリキ通りの悪党と入れ替えた。次にマナバランスについては先週の反省の
時点ではBadlandsを一枚Taigaにするつもりだったが、メタの流れを読んでこれを一旦
考え直す。現在のメタは今回の結果からも明らかなように石鍛冶が中心に位置している
ことは周知の事実であり、ならばそれを踏まえた上で他のプレイヤーは対石鍛冶を
想定してどんなデッキを選択してくるか考えたとき、石鍛冶を無視して一気に勝てる
Orderやヴェンディリオン、呪文嵌めなどが使えるUGR-Orderやバント系アグロが来るだろうと
予想した。バントであるならば聖遺からの不毛嵌めは是非とも入れたい。ということで
それらを考慮してBadlandsは高速大祖始や不毛嵌めを警戒して3枚のままに留めて、
緑マナの比率を上げる試みは血染めのぬかるみを1枚山麓に変更することで誤魔化した。
メインについてはそれ以外は特に弄る箇所も見当たらず、レポを読み返しても分かるように
2ターン目の煽動者や悪知恵が存分に活躍したことを考えるとやはり先週と同じ
この構成で正解だった。メタ読みの方もUGRーOrderは振るわなかったようだが、バントは
ベスト8に3人も残ったことから読みは当たっていたと思われる。ただ、唯一読みを誤ったのは
トップメタである石鍛冶系デッキの使用者の数だった。レガシーという環境はその広大な
カードプールの性質上、どんなデッキでも(一応は)対策が可能である。
また、一つのデッキを使い続けることもできるので、特定の強力なアーキタイプが
登場すれば、それに合った調整を自分のお気に入りのデッキに施して大会に望む、
というメタゲームが他の構築フォーマット以上に頻繁に見られるのがこれまでの常だった。
それだけに今回の石鍛冶の大増殖は完全な誤算であり、それがサイドボードの構成ミスに
ハッキリと繋がってしまった。サイドボードについて、
4《非業の死/Perish》
3《外科的摘出/Surgical Extraction》
3《血染めの月/Blood Moon》
2《Pyrokinesis》
2《真髄の針/Pithing Needle》
1《ブリキ通りの悪党/Tin Street Hooligan》
今回の15枚は、見ての通り“丸い”構成である。その理由は【総括】でも述べたように
規模の大きな大会だから、というものである。が、今回はこれまでも散々
述べたように石鍛冶系が余りにも多すぎたことを考えると、結果論だがもっと尖った
サイドを組むべきだった。具体的には血染めの月を全抜きしてそのスペースを
古の悔恨に差し替える、といった具合である。ANTやZoo相手に引かなければ負けるから、
という理由でサイドに虚空の杯や非業の死を毎回固定スロットとして3、4枚割くのと
同じように石鍛冶デッキが今後も継続して上記2種並に幅を効かせるようならばサイドに
古の悔恨を3枚積むことも冗談でなく真剣に検討しなければならない。黒系のデッキが
息をしなくなったことでエンチャント対策をしなくてよくなったのも束の間、今度はその
エンチャント対策のスペースをごっそりアーティファクト対策に置き換えなければ
ならない日が来るのかもしれない・・・
丙について。 これどうすっべかwwwwww 人事を尽くした上でこの結果は正直厳しい。
敗因として相手の引きが素晴らしかったというのは勿論ある。が、R4にしてもR5にしても
終始マウントを取っていたのは相手であり、引きが完璧だったからこちらのライフが
速やかにゼロになっていただけで、実際はあそこまで完璧なドローでなくとも
最終的にはこちらが押し切られていた可能性は十分考えられる。
現にR4-G2では十手と聖遺2体は健在だったし、R5-G2にしても相手は殴打頭蓋を
使用するまでもなくスラーンでこちらを撲殺していることなどなど。
カードパワーの差が酷い。よくよく考えてみると、クァーサルやヴェンディリオンといった
現環境で活躍しているシステムクリーチャーはどれもマナレシオが非常に優れており、
今時3マナ1/1や4マナ2/2速攻などの効率の悪い生物郡を使っているのはそれこそ
ゴブリンくらいである。今回のR4とR5ではこれらのカードパワーの差を試合中にまじまじと
感じた。開発部はGoblinFireslingerやGoblinBangchuckerなどの愉快なゴブリンを
刷るのではなく、マーフォークにおける珊瑚兜宜しく、そろそろ旧枠だらけの
ゴブリンのためにも実践レベルの新戦力を追加してくれても良いと思うのだが・・・
話が脱線したが、カードパワーで劣っているとはいっても、劣っているならば
劣っているなりに全力で看守や首謀者が十分に機能してアドバンテージ面において
勝つことができるならばまだ何とかなる。しかし、そこには精神的つまづきが立ち塞がる。
つまづきが齎す弊害として
A『従僕や瓶を弾かれることによって展開が詰まって死ぬ』
B『デッキスピードが減速されて相手のアクションに追いつけない』
という2点が挙げられる。スポイラーでお目見えした時点で懸念されていたAは悪知恵と
煽動者の水増しによって無事にクリアできたが、もう一つの問題であるBが先週の
AMCに続いて今回の名古屋でもどうにもならなかった。これに対してはモックス、
2マナランド、極楽鳥、印鑑、楽園の拡散等々・・・涙ぐましい調整で何とか誤魔化そうと
試みたものの、どれも使用に耐えうるだけのレベルには達しておらず現実的な
解決策にはなり得なかった(ゴブリンの教主でもいれば楽なのだが・・・)。
先週のAMCにおける対ニューホラ戦同様、Bが原因でR4-G2はテンポ負けしてしまい
落としたことを考えるとやはり今回も結果的には精神的つまづきにしてやられたのは
間違いないようである。
人事を尽くして天命を待った結果が4-4という平凡なもの。これは暫くの間、メタから
石鍛冶が淘汰されてゴブリンにとって環境が優位な状況になるまで息を潜めて待つのが
正解かもしれない。だが、仮に石鍛冶が淘汰されたとしても、ポスト石鍛冶後の環境では
石鍛冶が別の強力なアーキタイプに取って代わられるだけで、結果としてやはり
ゴブリンは活躍できない、ということも十分有り得る。むしろ近年のレガシー環境の
メタ変遷を振り返ると、禁止改訂の他は強力なパワーカードによって
塗り替えられる傾向にあることが多い。したがって、石鍛冶が淘汰されてもやはり
ゴブリンが活躍できる見込みは少ないと見るのが無難か。そう考えると次にゴブリンが
市民権を取り戻す方法としては今後の新エキスパンションで強力なゴブリンが刷られる
可能性に期待するというものがあるが・・・上で挙げたGoblinFireslingerや
GoblinBangchuckerから鑑みるにその願いは叶いそうにない。
(※混沌のねじれで遂に赤単ゴブリンが疫病に触れるようになったぞ!やったな!大勝利!)
こうなってしまうと最後の手段は来週の禁止改訂日・・・・・・奴の解禁に期待するしかない。
次!
最終成績:4-4
当たったデッキは以下の通り。
× ANT
○ EvaGreen
○ GW-Stoneforge
× NewHorizons
× GW-Stoneforge
○ WUB-Stoneforge
× Stoneforge-Fearies
○ Zoo
日本の中心あたりに位置するというアクセスの良さに加えて、実質、一般プレイヤーが
楽しめる最後のプロツアーということで日曜のレガシートーナメントにも相当数の
プレイヤーが参加することが予想された。そして実際に蓋を開けてみると参加者は3日間を
通したパブリックイベントで最大を誇る158名、文句なしの8回戦。
これまでの経験上、こういった大型イベントではメタデッキは確かに多いものの、
それ以上にいわゆるローグ勢の存在が無視できないほどに大きく、そのため
サイドボードにはある程度の“丸さ”が求められる・・・というのが定説だった。
が、上の成績からも分かるように今回は上から下までどこを見ても石鍛冶の海という
予想外のメタ分布である意味非常に偏った環境だったといえる。
先週の反省でこのようなことを書いた。
『正しい構築で10回大会に臨み3-4を5回、4-3を5回という無難な成績を狙うか、
それとも頭のネジの外れた構築で10回大会に臨み6-1を2回、1-6を8回という冒険に出るか』
この認識の元、今回は正しい構築で大会に臨み、自身で予想した通り予定調和の
4-4という成績でPT名古屋は終戦を迎えた。なんという安定感。
【反省】
R1のANT戦。いきなりメタから切ったはずのコンボを踏んでしまうなんて不運だったね!
HAHAHA・・・HAHAHA・・・HAHAHA・・・とは言うものの、8回戦もやれば必ずどこかで
コンボは踏むだろうな、と予想はしていたのでこれは仕方ない。男の子は泣かない。
R4のNewHorizons戦。まずはG1をいくつかのブロックに分けて考察する
①後手スタート
②ゴブリンの従僕→聖遺の騎士2体で通せんぼ
③霊気の薬瓶
④精神を刻む者、ジェイス
⑤巣穴の煽動者
⑥ゴブリンの首謀者(煽動者、戦争司令官、酋長、焼却者、)
⑦梅澤の十手
⑧2発目の焼却者→もみ消し
⑨剣を鋤に
まず、①についてだが、仮にこちらが先手だった場合、相手はマリガンしていたと
思われるので考慮しない。②は苦しいが続く③や基本地形での強固なマナ基盤の構築が
しっかりできていたので、この時点ではまだ十分逆転の芽はある。厳しいのは④。
膠着状態での聖遺+ジェイスはこちらに無理なアタックを強いるという点で非常に辛い。
だが、ここで相手が従僕をバウンスして攻めに来たのが幸いした。正直、従来までの
ゴブリンであればこれで8割方詰みだが、今回は散々調整に調整を重ねた結果が
出たのか、これを瓶からの⑤でかわし続く⑥で反撃の狼煙を上げることに成功する。
だが相手の動きがとにかく強く⑦で即座にマウントを取り返しにくる。
これを焼却者でどうにかするつもりだった・・・んだけどなぁ・・⑧!
これで相当苦しい状況に追い込まれてしまい、最後にハンド0から駄目押しの⑨・・・
こちらは常に90以上の動きをしていたのだが相手はゲームの最初から最後まで
95点くらいの動きで完走しきってしまった。無念。
次にG2について。1ターン目はつまづく前提でやる必要があるので初手には追加の瓶や
従僕、もしくは悪知恵、非業の死といった有効打があることは絶対条件である。
したがってG2の動きもゴブリンとしては相当強いものだった。相手はというと、初手に
青マナがなく土地が森と平地ということでゲーム中盤あたりにきて相手初手のキープを
【つまづき、剣鋤、タルモ、聖遺、平地、森、不毛】と予想した。渦巻く知識や思案で
カウンターを探しにいかれることは無いし、タルモ連打、聖遺ということから残りのハンドは
白除去だと思ったんだがぁ・・・無情にもWill。相手のプレイングが上手かったことに加えて
引きが天牌だったので負けてしまった。こちらもメタに合ったデッキ構成や恵まれた初手の
おかげで2ゲームともゴブリンというデッキの性能を限界まで引き出して現環境における
90点以上の回りをしたのだが・・・ゴブリンの限界を垣間見た。
R5について。G1。十手は予想されていたことなので文句は言わない。都合良くトップした
ブリキで問題なく対処できたしね。続く破片は苦しいものの、なんとか
司令官+キキジキまで繋げて延命するが、あえなくトップから降ってきた剣を鋤きにでGG。
この試合はR4と同じくゴブリンとしては相当キていた流れだったが、
何が問題だったかと考えると・・・挙げられるのはやはり翼の破片っ…!
あの破片がもぎ取ってしまった……!追い詰められながらもギリギリの所で手に
引っ掛けた逆転…勝利の可能性を…
G2。これはG1以上に深刻で相手は序盤戦で極楽鳥と教主をそれぞれチャンプに
回しているので実質ダブマリ状態。こちらはまたしても従僕に煽動者と続ける相当強い回り。
何が試合のキーとなったのかと考えると、残念ながらただ単純に相手の引きがまたしても
スーパーサイヤ人だったことと1枚1枚のカードパワーの差が違いすぎたことか。
緑白というカラーコンビネーションの性質上、肉弾戦にはめっぽう強いので仕方ないといえば
仕方ないのかもしれないが、1マナ生物でこちらの足を止めてかつ淀みなく土地を
伸ばした上でスラーン→十手+エルズペス+火と氷の剣とかw
流石にほんとマジでもう無理です勘弁して下さい・・・(´;ω;`)
しかも最終的に試合は石鍛冶でサーチしてきた殴打頭蓋は使うまでもなく終了・・・
R4に続いてまたしてもゴブリンの限界を思い知らされた。
R7について。G1は従僕→つまづき、煽動者→Willという囮によって無事に3ターン目に
悪知恵+薬瓶という必勝パターンを作ることに成功したまではよかったのだが―――
石鍛冶からの殴打頭蓋が鬼門となった。勿論、今回はブリキをメインに据えているので
対処はできるのだが、殴打頭蓋のハンドに引っ込む性質と相まってそれこそ首謀者を囮に
差し出すという多大な犠牲を払わなければこれに対処できなかった。それが原因で
第二陣の変形者からの二枚目の装備品に対抗するだけの余力は既に残されておらず。
G2もやはり殴打頭蓋にしてやられてしまった。4/4というボディに警戒、絆魂。これだけなら
まだ何とかなるも、またしても『ハンドに戻る』という厄介な能力のせいで対処に手間取って
しまいそれが元で後手後手に回らざるをえなくなり、変形者に押し切られてしまった。
両ゲームを通して殴打頭蓋にしてやられてしまった。ぐぬぬ・・・・・・
というわけで、今回の大会での負けは
甲:相性差で負けた・・・・・・・・・・・・・・・1回
乙:石鍛冶(殴打頭蓋)に負けた・・・・・・・・・1回
丙:デッ性能を限界まで引き出した末に力負け・・・2回
以上の3パターンにはっきり別れた。甲については散々述べたように仕方ないので
割り切る。乙について。今回のデッキ構成は先週の反省を生かしてまずメインの
群集追いをブリキ通りの悪党と入れ替えた。次にマナバランスについては先週の反省の
時点ではBadlandsを一枚Taigaにするつもりだったが、メタの流れを読んでこれを一旦
考え直す。現在のメタは今回の結果からも明らかなように石鍛冶が中心に位置している
ことは周知の事実であり、ならばそれを踏まえた上で他のプレイヤーは対石鍛冶を
想定してどんなデッキを選択してくるか考えたとき、石鍛冶を無視して一気に勝てる
Orderやヴェンディリオン、呪文嵌めなどが使えるUGR-Orderやバント系アグロが来るだろうと
予想した。バントであるならば聖遺からの不毛嵌めは是非とも入れたい。ということで
それらを考慮してBadlandsは高速大祖始や不毛嵌めを警戒して3枚のままに留めて、
緑マナの比率を上げる試みは血染めのぬかるみを1枚山麓に変更することで誤魔化した。
メインについてはそれ以外は特に弄る箇所も見当たらず、レポを読み返しても分かるように
2ターン目の煽動者や悪知恵が存分に活躍したことを考えるとやはり先週と同じ
この構成で正解だった。メタ読みの方もUGRーOrderは振るわなかったようだが、バントは
ベスト8に3人も残ったことから読みは当たっていたと思われる。ただ、唯一読みを誤ったのは
トップメタである石鍛冶系デッキの使用者の数だった。レガシーという環境はその広大な
カードプールの性質上、どんなデッキでも(一応は)対策が可能である。
また、一つのデッキを使い続けることもできるので、特定の強力なアーキタイプが
登場すれば、それに合った調整を自分のお気に入りのデッキに施して大会に望む、
というメタゲームが他の構築フォーマット以上に頻繁に見られるのがこれまでの常だった。
それだけに今回の石鍛冶の大増殖は完全な誤算であり、それがサイドボードの構成ミスに
ハッキリと繋がってしまった。サイドボードについて、
4《非業の死/Perish》
3《外科的摘出/Surgical Extraction》
3《血染めの月/Blood Moon》
2《Pyrokinesis》
2《真髄の針/Pithing Needle》
1《ブリキ通りの悪党/Tin Street Hooligan》
今回の15枚は、見ての通り“丸い”構成である。その理由は【総括】でも述べたように
規模の大きな大会だから、というものである。が、今回はこれまでも散々
述べたように石鍛冶系が余りにも多すぎたことを考えると、結果論だがもっと尖った
サイドを組むべきだった。具体的には血染めの月を全抜きしてそのスペースを
古の悔恨に差し替える、といった具合である。ANTやZoo相手に引かなければ負けるから、
という理由でサイドに虚空の杯や非業の死を毎回固定スロットとして3、4枚割くのと
同じように石鍛冶デッキが今後も継続して上記2種並に幅を効かせるようならばサイドに
古の悔恨を3枚積むことも冗談でなく真剣に検討しなければならない。黒系のデッキが
息をしなくなったことでエンチャント対策をしなくてよくなったのも束の間、今度はその
エンチャント対策のスペースをごっそりアーティファクト対策に置き換えなければ
ならない日が来るのかもしれない・・・
丙について。 これどうすっべかwwwwww 人事を尽くした上でこの結果は正直厳しい。
敗因として相手の引きが素晴らしかったというのは勿論ある。が、R4にしてもR5にしても
終始マウントを取っていたのは相手であり、引きが完璧だったからこちらのライフが
速やかにゼロになっていただけで、実際はあそこまで完璧なドローでなくとも
最終的にはこちらが押し切られていた可能性は十分考えられる。
現にR4-G2では十手と聖遺2体は健在だったし、R5-G2にしても相手は殴打頭蓋を
使用するまでもなくスラーンでこちらを撲殺していることなどなど。
カードパワーの差が酷い。よくよく考えてみると、クァーサルやヴェンディリオンといった
現環境で活躍しているシステムクリーチャーはどれもマナレシオが非常に優れており、
今時3マナ1/1や4マナ2/2速攻などの効率の悪い生物郡を使っているのはそれこそ
ゴブリンくらいである。今回のR4とR5ではこれらのカードパワーの差を試合中にまじまじと
感じた。開発部はGoblinFireslingerやGoblinBangchuckerなどの愉快なゴブリンを
刷るのではなく、マーフォークにおける珊瑚兜宜しく、そろそろ旧枠だらけの
ゴブリンのためにも実践レベルの新戦力を追加してくれても良いと思うのだが・・・
話が脱線したが、カードパワーで劣っているとはいっても、劣っているならば
劣っているなりに全力で看守や首謀者が十分に機能してアドバンテージ面において
勝つことができるならばまだ何とかなる。しかし、そこには精神的つまづきが立ち塞がる。
つまづきが齎す弊害として
A『従僕や瓶を弾かれることによって展開が詰まって死ぬ』
B『デッキスピードが減速されて相手のアクションに追いつけない』
という2点が挙げられる。スポイラーでお目見えした時点で懸念されていたAは悪知恵と
煽動者の水増しによって無事にクリアできたが、もう一つの問題であるBが先週の
AMCに続いて今回の名古屋でもどうにもならなかった。これに対してはモックス、
2マナランド、極楽鳥、印鑑、楽園の拡散等々・・・涙ぐましい調整で何とか誤魔化そうと
試みたものの、どれも使用に耐えうるだけのレベルには達しておらず現実的な
解決策にはなり得なかった(ゴブリンの教主でもいれば楽なのだが・・・)。
先週のAMCにおける対ニューホラ戦同様、Bが原因でR4-G2はテンポ負けしてしまい
落としたことを考えるとやはり今回も結果的には精神的つまづきにしてやられたのは
間違いないようである。
人事を尽くして天命を待った結果が4-4という平凡なもの。これは暫くの間、メタから
石鍛冶が淘汰されてゴブリンにとって環境が優位な状況になるまで息を潜めて待つのが
正解かもしれない。だが、仮に石鍛冶が淘汰されたとしても、ポスト石鍛冶後の環境では
石鍛冶が別の強力なアーキタイプに取って代わられるだけで、結果としてやはり
ゴブリンは活躍できない、ということも十分有り得る。むしろ近年のレガシー環境の
メタ変遷を振り返ると、禁止改訂の他は強力なパワーカードによって
塗り替えられる傾向にあることが多い。したがって、石鍛冶が淘汰されてもやはり
ゴブリンが活躍できる見込みは少ないと見るのが無難か。そう考えると次にゴブリンが
市民権を取り戻す方法としては今後の新エキスパンションで強力なゴブリンが刷られる
可能性に期待するというものがあるが・・・上で挙げたGoblinFireslingerや
GoblinBangchuckerから鑑みるにその願いは叶いそうにない。
(※混沌のねじれで遂に赤単ゴブリンが疫病に触れるようになったぞ!やったな!大勝利!)
こうなってしまうと最後の手段は来週の禁止改訂日・・・・・・奴の解禁に期待するしかない。
次!
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