【総括】
一昨年のMOCSはGPコロンバスと日程がダダ被りしていたため、強豪が殆ど出払っており
チャンスだったのだが、都合により惜しくも参加出来ず。そして去年はうっかり
シーズンを一つ間違えていたため気付いたときには後の祭り。こうして過去2年とも
涙を呑んできたMOCSだが今年は三度目の正直としてしっかり参加することができた。
15QPを稼ぐにあたり、今回はデッキリストがバレるのを嫌い敢えてレガシー以外の
フォーマットに出たり、レガシーに出る場合も罰する火を抜いた通常の赤黒ゴブリンで
臨んだりしていたため、ここ最近のMOライフは相当ストレスフルなものだった。
そこで思ったのだが、ネット上へのデッキリスト公開をイベント参加時に任意で
非公開にする機能なんかを実装するというのは駄目なのだろうか。MOプレイヤーの数も
成立する構築卓も大幅に増えると思うのだがどうなんだろうか。
廃人優遇政策は・・・駄目っすか?


【MOレガシーにおけるプレイヤーのデッキ選択】
1、普段レガシーをやらないプレイヤーの場合
MOはカード供給量の都合上、一部のカードが現実世界よりも高い価格に
設定されているため、プレイヤーが少ないだけでなく、デッキの選択肢が大幅に
狭められている。例えばライオンの瞳のダイアモンドは90Tix以上であり、
Force of Willに至っては貫禄の100Tix超えである。しかもレガシーDEは1日に1卓しか
ないため1日5回や6回もあるスタンダードDEと異なり減価償却が極めて難しいことも
プレイヤー増加を妨げる足枷となっている。ここから、普段レガシーを
やらないプレイヤーがIDが無いため超シビアなMOCSのためだけにこれらの高額カードに
手を出して本気で勝ちを狙ってくるとは考えにくい、と予想することができる。
これを裏付けるかのように、純粋に現実世界のメタゲームをそのままMOレガシーに
適用すると、何故かリアルではよく目にする青系デッキを殆ど踏まず、代わりに
フルバーンやエルフとばかり当たって死ぬ、という珍妙なケースが往々にして発生する。
過去のMOCSではTier1は勿論のこと、これらの安価かつトーナメントレベルのデッキが
そこそこ居たことを考えると今回もそれと同様の現象が規模の大小はともかく、
ある程度のレベルで発生すると思われた。また、レガシー資産のある
プレイヤーであれば、Willの絶対数が少ないことを逆手にとって
瞬殺系デッキ(具体的にはANTやSneakShow)を選択するケースも見受けられることも
予想された。それこそ一昨年優勝したArchar.のように。
これらの事情から以下のことがいえる。
今回のMOCSには錬度の低いプレイヤーが数多く参加する。彼らが使用する
(と、思われる)デッキは主にトーナメントレベルかつMOにおいて安価、そして技術介入の
余地が少ない―――ブン回りがあるデッキ、ということになる。これらの条件に当てはまる
デッキといえば・・・Affinity、Burn、Elves、Poxなどが挙げられる。
BurnはMOレガシー最安のトーナメントデッキとして。AffinityとElvesは過去の
ModernやExtendedからパーツが流用できるということで。Poxはハンデスの
お陰で理不尽なコンボ相手にもしっかりゲームが出来るということで、それぞれ
使用者がいると考えられた。そして奇しくも(?)これらのデッキは最近のDEで
ちょくちょく見るアーキタイプだ。ということで、通常のメタゲームに加えて
この4つとコンボへの対策を厚くするのが正解だと思われた。
※ただ、これら4つのアーキタイプが上位を占めるかといえばそれは全くの別問題。

2、普段からレガシーをやるプレイヤーの場合
レガシーをやらない層の動向は大体の予想がついた。では普段からMOレガシーを
嗜むor資産を持っているプレイヤーが選ぶデッキといえば何だろうか。一つは上でも
挙げたようにコンボである。しかし、当然ながら全員が全員コンボを使うのかと
問えば、勿論そんなことは無い。今回MOCSを迎えるにあたり、ここ最近のレガシーDEで
どっかの迷惑な奴がUW-Miracleで馬鹿勝ちしていたことは誰しも知っていた。
レガシーDEの結果がどこまでMOCSに影響を与えるかは議論の余地があるが、
直近データとなるレガシーDEの結果を全く見ずに機械的にSCGの強そうなリストを
完コピして持ち込むプレイヤーばかりとも思えなかった。上でも述べた通り、
MOにはMO独自の制限があり、その制限の下、最近勝っているのが
UW-Miracleなのだから―――ならば自分も勝ち馬に乗ってMOCSではUW-Miracleを使おう!
と、考えるプレイヤーが一定数いることは容易に想像できた。こうした情報から
自分が導き出したメタゲームは以下の通りだ。

Tier1
UW-Miracle(Stoneforge) SneakShow ANT Affinity Burn Elves Pox
Tier2
RUG Marveric Dredge

全体の分布や上位入賞者数で見たとき、PoxとAffinityが鳴かず飛ばず
だったこと以外は概ね当たっていたのではないだろうか。



【Goblin VS UW-Miracle】
今回のMOCSでコンボと並んで最大の仮想敵となるであろうUW-Miracle。
このマッチアップにおいて焦点となるのは間違いなく終末であり、終末を巡る攻防の
結果がそのままゲームの勝敗に直結するといっても過言ではなかった。
ということで、今回の調整はこの全体除去に如何に対抗するか、という問いを
出発点に始まった。アプローチ方法は主に二つ。

アプローチ1:唱える前に妨害する
1-1押し切る
不毛、港、群衆追いの増量、硫黄の渦、アメジストのとげ
1-2手札破壊
陰謀団式療法、思考囲い、ヴェンディリオン三人衆
1-3そもそもプレイできなくする
ガドック・ティーグ、金輪際、ヤスデ団(2枚目以降)、
真髄の針(独楽、ジェイス指定で奇跡防止)

アプローチ2:唱えさせてから対応する
2-1カウンターする
否認、エレンドラ谷の大魔術師
2-2素早くリカバリーする
ヴォルラスの要塞、重ゴブリン、フェッチの増量

最終的にこの中から1-4、2-2のヤスデ団で対策することとなった。
選択理由や他の選択肢を外した理由は一つ一つやったら長いので省略するが、
調整段階ではかなりイイ線をいっていた(過去形)。


【MOの優位性】
自分にとって、MOには現実のゲームと比較した時にいくつか都合の良い
相違点がある。それについて色々と。

《その1:制限時間》
MOは各プレイヤー持ち時間25分で試合をする仕様となっている。去年あたりに
従来の30分から5分短縮されたとはいえ、この25分にはデッキのシャッフルや
サイドボーディングなどは一切含まれない。したがって、与えられた25分は文字通り
「プレイのためだけの時間」であり、現実のゲームと比較してプレイングに
かけられる時間が非常に長いといえる。これは完全な主観だが、試合時間だけでも
MOは現実の1.3倍~1.5倍ほどあるのではないだろうか。これはプレイ速度が亀の
自分にとっては非常に有り難い仕様といえる。
《その2:公開情報》
時間制限のことと関連して、MOは試合時間が各プレイヤー毎に明確に
割り振られているため、自分の試合時間内であれば何をやっても構わない。
例えば、今回であればヤスデ団で見た相手のライブラリーを1枚残らず全てメモして、
そこからかなりの精度で相手のハンドを割り出すという蛮行が許されてしまう。
勿論、この仕様には相手の外科的摘出でこちらの60枚も丸裸にされてしまうという
デメリットがあるが、殆どがソーサリータイミングで動くゴブリンにとって
存在が知られて困るカードは多くないのでデメリットよりもメリットの方が
上回ると言っていいだろう。
《その3:バグ》
ここだけの話、MOにはゴブリンにとって極めて有利に働くバグが存在する。
今回のデッキ構成もそのバグがあったからこそ実現したと言えよう。
(もっとも、今回は11回戦もやったのに一度もバグが影響するケースには至らなかったが)
リアルの大会であればこの構築は99パーセント有り得ないのだがMOとなれば話は別。
そこそこ目に付く問題なので自分以外にも気付いているプレイヤーは多く
いるはずなのだが、このバグがいつまで経っても修正されていないということは
敢えて誰も報告をしないのか・・・・・・それとも、このバグはバグでも
何でもなく本当にただ単に自分のルールの勘違いなのか。

メタの読みは多分当たってるはず。大本命となるUW-Miracleへの対抗策も
バッチリ。そして何よりMOはリアルと比較してありとあらゆる面で自分にとって
優位に働く!これはもう始める前から勝ったようなものッッッ!!!
今回のMOCSはもらったッッッ!!!


【反省】
最終成績
○ Rw-Goblin
× EsperBlade
○ Deadguy Ale
○ UBg-Control
× Goblin
× BWr-Tokens
× Burn
× Elves
○ BWr-Tokens
× Burn
× Burn


くっさいくっさいゴブリンのお墓はこちら(笑)  今年度2回目-4ヶ月ぶり

R2:EsperBlade
反省点は3つ。一つ目はG1の01:46で従僕をアタックに回さなかった点。
相手はT4に出した2体目の石鍛冶で何もサーチしてこなかったことから、01:46の時点で
相手の最後のハンド1枚が十手(or緑黒剣)であることは99%間違いない・・・のだが、
1体目の石鍛冶で十手でなく殴打頭蓋をサーチしてきたということから、
十手抜きの緑黒剣の可能性を疑った。とすると、次のターンで
除去トップ→酋長除去からの、4/4トラフトアタックをされた場合、形勢が
逆転する可能性がゼロではない・・・ということで僅かな可能性すら潰すという
意味で従僕をアタックさせなかった。現状で相当有利なのだから、リスクは出来る
だけ少なくするするのが鉄則!と、考えた。が、やっぱ緑黒剣とかねーよなw
二つ目の反省点はG2のサイドボーディング。相手はEsperBladeなのでてっきり
サイド後はトラフトを抜いて、そのスロットに未練ある魂と直感を入れてくるものだと
思い込んでいた。ならばと、それに対抗するという意味でこちらはヤスデ団を
入れた。ヤスデ団は未練ある魂だけでなく、仕組まれた疫病、水流破、
妄信的迫害、終末などなどの、サイドカードのバリエーションに富む
EsperStnebladeが何を入れてきたのか知るという意味でも非常に重要な役割を
担っているといえる。だが、2枚のサイドインは多かった。これはかなり
結果論臭いがあれは1枚減らして残りの1枚に運命支配を入れるべきだったと言える。
なお、対戦相手のJCG610はその後連勝に連勝を重ね、最終的に4/353位という
素晴らしい成績を収める。確認すると相手のデッキに入っているトラフトは
たったの2枚だった・・・・・・
最後のミスはG3の03:21で港の起動コストを山で払ってしまった点。
・・・アレ、市長の塔で払ってれば相手の出方次第では勝ててたんちゃう?w
ウツダシノウ・・・・・・

R5:Goblin
G1は後手です。MO特有のやってしまいましたなぁ系ミス。G2は一見、01:03に
プレイした看守で酋長を持ってくれば勝ち・・・のように見えるが、こちらが
看守を持っていることを相手は知っていたにも関わらず棘鞭のエコーコストを
支払うということは、相手はフルタップor1マナからでもこちらの総攻撃に
対抗できる「何か」を持っていたことになる。そしてゴブリンがピッチor1マナから
撃てる盤面をひっくり返すカードといえばPyrokinesisなわけで・・・
その後は悪い予想(酋長→クレンコ)が悉く当たってしまい負け。

R6:BWr-Tokens
G3で外科的摘出を2回も無駄撃ちしてもらうという接待プレイをしてくれたのに
負けるとは・・・

R7:Burn
まぁ・・・BurnとGoblinってそういうものですし、おすし。

R8:Elves
まぁ・・・ElvesとGoblinってそういうものですし、おすし。

R10:Burn
もう止めてください!寝オチしてる子もいるんですよ!

R11:Burn
もう止めてください!イベントが終わったと思ってログオフした子もいるんですよ!


こうして振り返ると、今大会に向けて分析したメタゲームは実に的を得ていたと
思う。上位にはコンボ(主にSneakShow)とUW-Miracleがしっかり食い込み、
下位にはMO慣れしていない多くのプレイヤーが安価かつ勝てるBurnでブイブイ
言わせるという構図はまさに事前に想定したメタゲームそのものだった――――――
それだけに「乗り手の下手さ」故にR2を落として上位グループへの道を早々に自分で
閉ざしてしまったのは本当に悔やまれる。特に、接待プレイの末、負けたR6以降は
敗戦処理の雰囲気が凄かった。タッチ黒に関しても、運命支配を除いて
Badlands、沸騰する小湖、ヤスデ団の全てが皮肉にも敗北に直接貢献してしまい、
今大会は全てが予想通りに展開したといえる。・・・悪い方向に。
小さなものから大きなものまで、ミスは沢山あった。勿論この中にはR2-G3の
03:21のようなものばかりではなく、ゲームの流れに全く影響を与えないものも
多くあった。だが、ミスをしたという事実に変わりは無い。この事実を真摯に受け止め
次回以降にしっかり生かさなければならないだろう。同じミスを一度ならず
二度、三度繰り返す人間のことを世間では「馬鹿」と呼ぶ。

・・・スイマセン馬鹿です( ;∀;)

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